2009年07月14日

制度の欠陥

日出JCTで起きたバスの横転死亡事故
野球部副部長の運転ミスによるものとほぼ確定したようです。

亡くなってしまった生徒も可愛そうですが、将来ある若者の人生がこの出来事で大きく狂ってしまったことも残念です。確かにドライバーであった本人の非はいがめないかもしれません。

知人の一人は道路の構造にも問題があり「フェイル・セーフ」が不十分だったのでは?という意見でした。
確かにあの区間だけ、カーブのRがキツイんです。アップダウンでもあるし、分岐手前だからバンクも付けられていない。

そしてフト思ったのが、大型免許取得後1年という事実・・・
皆さんご存知の通り、車を運転するには免許が必要です。
今は道交法改正で大きな車を運転する場合にはステップがあります。
まず普通車を取得して2年経てば中型免許が取れます。
更に中型を取って1年、もしくは普通車所有3年以上でないと大型免許は取れません。
まぁこの辺りは良いでしょう。
問題は・・・

大型免許の試験車両は「トラック」である、という事です。
これが人員輸送営業車両たるバスの運転などでは、「ニ種免許」が要求され大型等の免許をとってから3年経たないと受験できないし、試験車両も「バス」になります。
そして、上位免許である中型大型は「高速教習は無い」のです。
高速道路の教習は、普通車でのみ行なっている。

そもそもトラックの試験車両で取れる大型免許で、非営利であれば営利運行と同じような運行が出来てしまう大型バスの運転を認めていることがおかしいのではないか?

だってそうでなければ、どうして大型ニ種の試験車両は「トラック」ではなく「バス」なのか?
どうして二種免許には大型取得後「更に3年もの経験を要求」するのか?
営利運転者にはニ種必要だけど、非営利ならば1種でok、そのギャップが大きいと感じています。

2トントラックであっても、1トン以上積載すればブレーキの制動距離は長くなるものです。
下り坂で高速で濡れた路面であれば尚更です。
平ボディのトラック(しかも空荷)と箱のバスでは車両の重量配分も違えばハンドリングや制動も違って当たり前です。実際違います。
それを均一な実技試験に反映させることは困難かと思いますが、単一テストに合格したからと言って様々な車両を運転する資格を付与するのですから講習義務付け位あってもしかるべきでは?と思ったりします。

今回のような事故の再発を防ぎたいのであれば、
大型取得時には「バス車両」での運転実習と、トラック積載状態での「高速走行実習」位は行なってしかるべきのように感じました。
それとドライバーの「危機意識」の向上ですね。

日出JCTは県内高速網の要であります。
ここだけRがキツイのですが、上の免許制度である以上、運転技術の未熟な一種バスドライバーによる悲劇は再発してしまうかもしれませんね。



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Posted by ペーター at 01:49│Comments(2)アラカルト
この記事へのコメント
今回、他の職員さんは同乗していなかったのでしょうか? もし同乗していれば、スピード出し過ぎだぞと、一言注意していれば起きなかったかもしれませんね。 悔やまれます。

私も一番最初この分岐点を通ったとき、走りにくいと感じました。 宇佐から別府方向への左カーブが何となく見通しが悪く感じ、その為か曲がりにくく感じます。 ちょっとスピード落とせば難なく、あくまで視覚的な問題だったように思っていました。

所々こういった設計ミスではないか?という道路がありますね。 もう20年近く前の話ですが、荒尾市(だったと思うけど)に魔のカーブと呼ばれていた場所があって、そこを走るとハンドルが勝手にカーブの内側に動いていくのです。 これ実体験したのでホントの話。 要はバンクが付きすぎているだけの話なんですが、飛ばしていたときなどはきっと驚いてハンドル操作を誤るのでしょう。 ですから、カーブの内側のガードレールに激突する事故が相次いでいました。
今はパワステばかりですし、さすがに道路も改修されていることでしょうから大丈夫でしょうけど。
Posted by なかたなかた at 2009年07月14日 14:23
他の職員はレギュラー選手達と先行していたバスに乗っていたんでしょうね。
そして後続であったこのバスは、宇佐道路を登っている間に前のバスから離されてしまったのだと思います。重たいバスで登りはどうしても遅くなるものです。
峠を登り終わり、下りになったのでスピードを上げて前を走るバスに追いつこうという「幼ない発想」が事故を招いたものかと・・・
ある程度経験があれば分かる事ですが、高速道路で例え5キロ先行されたとしても、時速60キロで走っていれば到着時間はわずか5分しか変わらないという事さえ計算出来なかったのでしょう。

日出JCTで違和感を感じるのはあたり前でして、高速道路のカーブにはバンクが付けられています。
しかしあそこは分岐もありバンクが無いか著しく浅く、カーブがR200とキツイこともあって横Gを感じるはずなのです。
なので道路に凹凸を設けて減速を促す構造になっていました。

道路の設計は、地形に左右される以外にも「政治」に干渉されるので難しいですね。
Posted by ペーター at 2009年07月15日 11:37
 
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