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2010年06月01日

平和ボケ

島国根性の日本人、お人よしでいい人達ばかりですが、お人よしも度を過ぎるとロクな事が無い。
一日中テレビばかり見ていて、テレビの世界が本当で現実がなかなか直視できないような人達も少なくないと感じています。

沖縄の米軍基地問題を巡り、多くの人々は「沖縄に居る米軍の存在意義」を理解できていないと思います。私の意見が正しいのかどうかは各自でご判断ください。

太平洋戦争で敗戦し占領された沖縄、返還はされたものの日本はGHQによる支配から独立国家として歩む条件とも言える「米国の言いなり」で開放、日米安保条約などは「建前」に過ぎない。
その典型的な例が非核三原則における密約の存在。
米国が日本各地に在日米軍基地を維持しているのは、戦争後のアジアの覇権を狙ってのこと。
朝鮮戦争とベトナム戦争に代表される米ソの冷戦の最前線として米国は沖縄を太平洋の防波堤として使っている。それは対中国・対北朝鮮・対ソ連であった。

時が過ぎて冷戦は終了、時代はソ連型共産主義社会の崩壊を招き、米国型資本主義経済が繁栄の道と示された。冷戦時代の「緊張」は去ったものの、依然として共産主義国家である中国・北朝鮮は対米、対日、対台湾、対韓国など国家間の緊張が無くなることはない。
緊張とはズバリ「領土問題」である。
「国益」という大義の元、各国は自国領土から最大限の資源を得ようとする。
領土や領海等は国際的に決められているとは言え、そのギリギリの線を巡っては争いは絶えない。
それが中国の海底ガス油田開発や、魚釣島の領有権問題。韓国とも島を巡って静かな緊張、ロシアとは北方領土である。

日本には事実上軍隊の自衛隊があるが、周辺国は自衛隊などお飾りとしか思っていない。
各国とも自衛隊の装備や能力はとっくに把握しており、彼らが一発たりとも撃てない事も知っている。
私達が知らないだけで、日本の空も海も、周辺国から随時狙われている。

平和ボケしている日本人は、毎日の様に自衛隊機がスクランブル発進して日本領空に接近するロシアの戦略爆撃機や中国の飛行機を牽制している事を知らない。
冷戦時代には年間1000回を越えていた・・・毎日3回ペースである
彼らは隙あらば日本の領空に進入すべしと日々プレッシャーをかけているのだ。
嘘だと思えば「スクランブル 自衛隊」などのキーワードで検索してみると良い。

つまり外務省が「話し合い」で行なっている外交とは別に、その裏では「我が国にはこんだけの力があるんやけんね」と誇示してプレッシャーを掛けている訳。その理由は領土問題等で日本が強気な発言に出ないようにだ・・・ゴチャゴチャ言うとると飛んで行って爆弾お見舞いしちゃるぞ、という事を「訓練ですから」とゴマカシているだけだ。

正直、こういう軍事力による外交を行なっていないのは永久中立国のスイスや日本位だと思う。
それはそれで立派な事なのだが、国益を見れば自慢できる事ではないことは一目瞭然。
日本は領海ギリギリのところにあり地下では日本領海下にあるであろう天然ガスを採取されていても、それを止めさせる事さえできないのだ。向うはそれを分かっていてやる。
外交交渉とは「相手が嫌がることをする」ものなのだ。

もし在日米軍が居なかったら・・・
周辺国は今以上に領海権を主張して日本の領海を侵して来るでしょうね。
彼らは自衛隊は怖くない、ただ日本のバックに米国が居り、事があればスグに在日米軍が出てくるからギリギリのプレッシャーしか与えられない。
もし米軍が居なければ、我々の領海はあと数キロ向うまであるなどと宣言して実効支配してしまうだろう。
そういう在日米軍の見えない力で私達の毎日の平和が維持されていると実感している人はほとんど居ないと思う。
自衛隊などは膨大な税金を食いつぶして戦争ゴッコやっているという認識程度しか無いのではないだろうか?
別府湾だって沖合いを見ればちょくちょく護衛艦が呉基地への出入りで航行している、出かけた先で護衛艦がどういう任務を行なっているかは機密だから公表されないだろうけど、空と同じように海からも潜水艦が隙あらばと日本領海に入ってくるのです。
というのも、中国にとって沖縄-九州間の日本領海は「東シナ海から太平洋に出る近道」だからです。
つまり隣の庭を通ったほうが早い、しかし他国領海では潜水艦は浮上して国旗掲揚して航行が国連のルール、これでは中国海軍はココに居ますと公表するようなもの。
隙あらばこっそりと潜行して通過できるかどうか日本の対潜索敵能力だってとっくに試して把握しているはずです。
アメリカに守ってもらっている、という言い方は「対核兵器」的に見られていますが、確かに核兵器もそうですが通常兵器であっても米軍があの規模で沖縄に駐留しているのは理由があります。
北朝鮮と韓国は、朝鮮戦争中
この戦争はあくまで「停戦中」であって「終戦」していない。韓国軍は米国兵器のバックアップ、北朝鮮は中国経由でソ連のバックアップだったけどソ連が崩壊してロシア親米路線、北のケツを持ってくれるのは中国だけだけど、その中国も資本主義経済の導入によって米国寄りのスタンス

アジアの軍事的プレッシャーが弱まっていたから米国はアフガニスタンとイラクで戦争が出来た。
でもオバマ政権となり中国も水面下では航空母艦の配備など軍事力をどんどんつけてきて、お手並み拝見とばかりに領海ギリギリまで軍艦を寄越してますね。きっと海中でも潜水艦同士が追いかけっこしていると思われます。

今の日本から在日米軍が引き上げてしまったらどうなるか・・・
米国は日本を守ることも1つ、沖縄以東の太平洋の覇権を維持することも1つ、韓国を守ることも1つ

将来的に在日米軍に撤退をお願いできる日がやってくるかもしれません。
しかしそれは、全て自国の武力で自衛をするという事であり、今米軍と自衛隊でやっている事を全てやるという事です。そこまでのレベルに引き上げなくてはならないし、当然憲法も改憲しなくては実現出来ません。あいまい表現である9条ですね。
平和憲法と呼ばれる今の憲法を捨て、確固たる軍隊を持ずして在日米軍が居なくなれば、日本は好き勝手にされてしまうのですよ。そして世界の一員として今まで様にカネは出すけど人は出せない、という事も通用しなくなります。
そして味方として存在する米軍も、時と場合によっては敵となるのです。

そこまで考えて「沖縄問題」を皆さん論じているのでしょうか?
皆さんが思っているほど、世界は平和ではない。

世界の歴史を見てもらいたい、平和が長続きした時代がどれほどあっただろうか?
世界は常に、武力によって覇権を争い、今も尚中東では戦争が続いている。
かつての戦争で日本が支配した地域では、その時の事を子供達にどう教育している?

今できることは「耐える」ことだと思う。  

Posted by ペーター at 17:28Comments(2)アラカルト