2008年10月10日

ブレーキパッド交換

クルマのブレーキパッドを交換しました。
クルマのブレーキとは車輪の回転運動を「摩擦」によって熱エネルギーに変換する装置です。
その効果として回転数を調節したり、回転を止めることができます。
と少し難しく説明してみる。

でやっている事は「真剣白羽取り」みたいに廻っているディスクローターを両手で挟んで止める、これだけです。回転しているローターを挟むと摩擦熱がすごいしすぐに擦り減ってしまいそうなので、この接する部分にはディスクパッドという熱と磨耗に強い合金を用います。
とふざけて説明してみる。
でもブレーキってマジでそんな感じ。
そして挟むといってもものすごい力で挟まないと止められないのでものすごい力を要します。そこで油圧で作動するピストンを使ってパッドをローターに押し付ける訳です。ピストンがセットされている部品をキャリパーと言います。
このセットのブレーキをディスクブレーキと言います。他にドラムブレーキというのもあります。

ドラムブレーキはママチャリの後ろのブレーキが大体そうですね。オイオイ
軽自動車でもフロントはディスクブレーキ、リアはドラムブレーキというのが多いです。でもオールドラムブレーキというクルマもありますし、スポーティなクルマはオールディスクブレーキです。
市販車のブレーキは鉄のローターと合金のパッドですが、F1などは最近はカーボンのローターにカーボンのパッドを使ってます。カーボンだと磨耗に強いんですね。

さてさて、まず準備です。
ブレーキパッド交換
当然必要な新しいブレーキパッド、標準品だと1セット8000円位かな?
道具はクルマを持ち上げるジャッキ、タイヤを外すレンチ、これらは車載工具として車には必ず付属しています。そしてキャリパーのボルトを外すメガネレンチと飛び出ているピストンを押し戻す適当なモノ、そしてタンジェント君です。こんなもんだけで交換作業できます。

ブレーキパッド交換
クルマをジャッキアップしてタイヤを外します。
ジャッキアップしてからタイヤを外すのは割と大変です。なのでタイヤはジャッキアップする前に予めボルトを緩めておくとジャッキアップ後の作業がはかどります。
これは2トンのジャッキを使ってリアタイヤを左右同時に浮かせています。
ジャッキはセットできる場所が限られています、クルマによって多少異なりますが、クルマの説明書に載っている場所にジャッキはかませましょう。
間違って燃料タンクにジャッキかましたりすればタンクが壊れてガソリンが洩れたり、他の場所でも強度が足りずに曲ってしまったりする事がありますから。

ブレーキパッド交換
タイヤを外したらクルマの下に置いておきます。何かのはずみでジャッキが外れたらクルマが落ちて壊れてしまうのを防ぐ為、そして作業者が怪我しないようにです。この辺りがプロっぽい。

ブレーキパッド交換
タイヤを外すとこんな感じ、ローターとキャリパーが現れます。
キャリパーは大抵ボルト2つで付けられており、うち一本を外せば簡単に動くようになっています。
このクルマはキャリパーの後ろ側の裏側のボルトを外します。

ブレーキパッド交換
ボルトを外せばこうやって上にキャリパーが持ち上がり、ローターを挟んでいるパットが剥き出しになります。

ブレーキパッド交換
角度を変えて、パッドが磨耗して残りが少なくなっています。
これが全部擦り減ってしまうとキーキー音が五月蝿いばかりか、ブレーキが効かなくなります。
普通のクルマのパッドには、一定以上磨耗するとそれを知らせてくれる音を出すための出っ張りが付いてます。それがキーキー言い出したらパッドを交換しなくてはならない合図です。
擦り減ったパッドでは車検も通らないのです。

ブレーキパッド交換
新しいパッドに古いパッドから外したプレートをつけて組み込みます。
まぁハメルだけやねー。
新しいパッドに変えたらキャリパーで挟むのですが、パッドが磨耗する=ピストンが出るなのでキャリパーを戻してもピストンが新しいキャリパーに当ってしまいます。そこで出っ張っているピストンを奥へ押し込んでやらないといけません。バカ力の方は指で押してください。これが結構大変な作業なんです。
エンジンルームのブレーキオイルラインのマスターシリンダーのフタを開けたりすると比較的楽に押し戻せるのですがそれも面倒です。
ペーターさんは横着にも木工用のクランプで挟んでピストンを押し戻しました。
一応専用工具もあるようですが・・・いちいち買ってられません。

これを両側とも行ないパッドを交換します。
そして一度運転席に座ってブレーキペダルを何度か踏みつけ、押し戻したピストンが再び押し出されてパッドがローターに押し付けられるようにします。
これやっておかないと交換後に走り始めた時にブレーキチョット効きません、冷や冷やしますよ。
特に全輪交換した時にはブレーキ踏んでも最初止まりません。
この作業は「アタリを出す」と言います。アタリを出すためにはタイヤも組み付けて実際に少し走ってブレーキを使うんですけどね。
そしてローターとパッドの当り面が素直に出ていたらokです、偏って当っていたり、間に異物を噛んでたりしたら再度調整です。

クルマにとってブレーキはとっても大切な部分です、そしてブレーキパッドは消耗品だという事を覚えておきましょう。
尚、ノーマルのブレーキパッドという奴は、大抵車検2回=4-5年=4-50000キロは持つ耐久性で作られています。なので交換した事がないという方でも2度目の車検の時には何も言わなくとも交換されていると思ってください。

ブレーキの効き具合をもっと良くしたい、という方は、ノーマルよりハイグレードなパッドに交換してやる事で効きは良くなります。ただ減りも早いですが・・・



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Posted by ペーター at 23:39│Comments(2)クルマノコト
この記事へのコメント
ブレーキパッドの交換ですか!
整備士免許がなきゃ出来ないんですけど、
持ってるんですね!
Posted by GAKUGAKU at 2008年10月11日 17:33
GAKU君
そんな資格はもってないですけど、自分のクルマの整備は出来る範囲は自分でやります。
オイル交換は面倒だから(廃油処理が)黄帽に行きますけどね。
資格は「仕事」として「他人」のクルマをいじるには必要だけど、自分の車をイジルには要らないよ。
Posted by ぺた at 2008年10月13日 09:20
 
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