口蹄疫その2 たった3週間されど3週間

ペーター

2010年06月22日 00:10

とある伐採現場で伐採木を頂ける事になった。
現場に打ち合わせに行ったら、そのまま搬出することに・・・
で軽トラでシコシコ運んでいたら隣の養豚場のトラックを貸して頂ける事に。
借りに行ったら大雨が来ました。
雨宿りで入った倉庫にはうずたかく「生石灰」の袋が積み上げられていました。

口蹄疫の防疫の為に支給されている石灰です。
養豚場にエサを運んできた大型の運搬車、養豚場の外で運転手が携帯噴霧器でタイヤとトラックの下を消毒していました。
「さっき撒いた石灰が今の雨で流れた・・・」
「また今度ン十袋支給で持ってくるぞー、オマエも持って帰って撒くかー?」
いやいや、撒いても雨で流れれば意味ないし・・・

「3週間の辛抱なんやけどなぁー」
豚舎のオーナーの話です。
口蹄疫ウイルスの生存期間からすれば、エリアで撲滅できたかどうかは3週間の間拡散しない事だそうです。
つまり発症が起こり殺処分がある、それから3週間の間に他へ移らなければ、ウイルスはそのエリアからは撲滅できたと判断できるそうだ。
川南での蔓延はやはり殺処分の遅れがそれを許した感は否定できないらしい、新たに広がったところでは、擬似感染で既に殺し始めた、だからそんなには広がらないだろう。川南の時はそこいらで発症しているにも関わらず殺さなかった(埋設処分場が用意できていない為など)、それがアダになった。

感染を広めていることには人間の移動は無関係とは言えないらしい。
だから早期撲滅を計るのであれば、擬似感染の時点でその牧場の全ての家畜を殺処分
そして3週間おとなしくじっと我慢する、つまり極力外出しないという事
もしウイルスが土壌などに残っていたとしても、3週間もすれば無力化されてしまうという事だ。

牧場の復活には、それ以降にテストで少数の家畜を導入、それらから再感染が見られないことを確認できたら本格的に家畜の再導入、畜産の再開ができるようになるとの事
ただし、元の状態に戻るには早くて半年、まぁ1年は掛かるとの事
問題はその間の畜産家の生活費と家畜のエサ代、そして借金の返済や従業員の給料を払えるかだ。

もし口蹄疫が出てしまったら、できるだけ早い時期に「人の移動を制限」する事が善後策らしい。
そして殺処分してとにかく3週間我慢する。
たかが3週間、されど3週間

これをどう捕らえられるかは皆さんそれぞれです。
3週間我慢するだけで終息して元のように自由になるか
3週間の我慢をせず、結果蔓延させて長期の不自由を選ぶか

感染地帯の皆様には大変ツライことかと思いますが、3週間の我慢を選択して頂きたいと私は思います。






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